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【Russian Waine:ロシアのワイン】

クラスノダール地方
 この地方は南に黒海、西にアゾフ海、そして中央にはコーカサス山脈が連なる地域。
コーカサス山脈はワイン発祥の地としても知られ、このクラスノダール地域でも数千年も前から葡萄栽培およびワイン製造が行われており、ワインの名産地として存在していた。
しかし20世紀、ソビエト連邦の衰退が原因となり資金面でワイナリー存続が困難な状況に陥る。
また、当時はアルコール中毒者が多いなどの理由で、ゴルバチョフ書記長によるペレストロイカの一環である禁酒令(反アルコールキャンペーン)が発令された。
それに伴い、クラスノダールの多くのワイナリーが破壊され、キャベツやジャガイモを栽培する為葡萄畑は全てが取り除かれた。
ワイナリーにあったワインは全て下水に捨てられた。一度、ロシアにおけるワイン産業が壊滅したのである。

 ソ連崩壊後は投資家などの助けもあり、ワイン産業が活発化する。
本来この地方は、ワイン発祥、葡萄が自制する地域である為、気候等の条件は揃っている。
地中海性気候に近い大陸性気候で年平均気温は15℃、夏は30℃近くまで上昇。日照時間も長く、完熟した葡萄が栽培でき朝晩の寒暖差が非常に大きい。
そのため果実の糖度を保ち、葡萄本来の果実味を強く感じられるワインに仕上がる。

 南と西に生み、中央に山があることで、この地域には常に心地の良い風が吹き付けている。
湿気が下もと高くない土地ではあるが、その風がカビ等の病害から果実を守っている。
そのため多くのワイナリーでは添加物や農薬を無使用や、栽培4ヶ月前からは使用しないなどの必要最低限使用に留めることが出来ている。
土壌の種類は幅広い。石灰質土壌が多いが、他にも粘土質、砂状土、白亜質(チョーク)など、ひとつのワイナリーで多種多様な土壌で栽培していることが多い。

 ワインの特徴は、気候に縛られない為、様々な種類のワインが多いが、全体的に葡萄本来の果実味が強いワインである。
砂糖のような甘さではなく、まるで果実をそのまま食べているようなさっぱりと、そして厚みのある果実味が特徴である。
また、現地では輸入品に比べて、農薬や添加物の使用が押さえられていることを知っている為、健康的なワインとしても有名である。