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【Le Clos de la Soif:ル クロ ド ラ ソワフ】

自社畑5ha弱、オーガニック栽培、馬耕作、自生酵母、SO2極少量(1−2mg/L)添加、無清澄、無濾過
南仏で始めた自ら馬で畑を耕す女性
2023 年 1 月、フランス・モンペリエでナチュラルワインサロンが開催されました。
久し振り にサロンに行き、色んなワインを試飲しておりましたが、あるブースに来て吃驚。
飲むワイン飲むワイン、とってもピュアでゴクゴクと体に染み入ってくるのです。
「美味しい」はっきり言って一目ぼれです。「このワイン、日本に売って下さ〜い!」 思わず初対面の女性にこの言葉しか出ませんでした。
このワインに会う為に、このサロン に立ち寄ったように思えます。
本当は来る予定でなかったのですが、行く予定のサロンの 駐車場が満杯だったので、このサロンにたまたま来たのでした。
南仏ルーションのペルピニャン(Perpignan)西の町、Latour de France という地に 2020 年から始 めたワイナリー。
フローラ・フォレ(Flora Fores)さんは 1990 年 4 月 20 日、ペルピニャンで生ま れました。
お父様はスペイン人です。小さい頃から葡萄畑の中で生活し、14 歳から収穫を 手伝いました。
Domaine du Possible や Domaine du Bout du Mond のようなナチュラルワインの所 で働きながら、
彼女は町の外れの山の上の土地を購入し、馬のトルマック君と住んでいま す。
彼女の家はキャンピングカー、今はまだ家を建てられないけど、将来的には同じ敷地に 家を建てたい!と夢を語ってくれました。
ずっとワイン造りのお仕事に従事し、自然にワ イン造りを覚えました。
この地の大御所 Domaine de l’Ausseil のジャック氏の影響を多大に受 け、彼のフィロソフィがフローラのワインにベースになっております。
そしていよいよ 2019 年に初めてのワインを働きながら造り、2021 年に独立したのです。
少しずつ畑を増やし、今では 5ha 弱になりました。
1.70ha のグルナッシュ・ノワール、1.20ha のカリニャン、1ha のマカブ、1ha のム ールヴェドル、その中には 100 歳以上のグルナッシュや 80 歳のマカブ等々、古い樹齢の葡萄達が沢山います。
自然とのハーモ ニーが大切で、一切ケミカルな物は使用しません。
馬で自ら畑を耕す姿は圧巻です。私もセバスチャン・リフォーの所で、一度 馬で耕そうと試しましたが、体力に自信のある私でも続ける事は出来ませんでした。
そんじょそこらの男性より、逞しいフロ ーラですが、でも畑の中でもちゃんとお化粧し、ちゃっかりお洒落で可愛らしい女性です。
畑の場所によってはトラクターも 用いますが、基本は馬で畑を守ります。
醸造は至ってシンプル、下手に手を加えず、葡萄の酵母菌を上手に操る魔女のよう。
彼女の手にかかったら、葡萄達が一生懸命 発酵し、美味しい美味しいワインに変化するんです。
醸造学校など一切通っていませんが、とても素晴らしい醸造家です。
感 性が豊かなのです。お料理学校を卒業したプロより、お料理上手なママさんは沢山いますよね。
ワイン造りはセンスです。フ ローラは私、醸造家からみてもやきもちをやいてしまう程、勘どころの良いアンテナがあり、自然界とお話が出来る人なので す。
ラベルはフローラの友人でイタリア人のアーティスト、ALDAM STREETART 氏(@aldamstreetart)が彼女の為に作成してくれまし た。
とってもセンスが良いし一度見たら忘れないですね。
初年度から沢山の国から沢山のオファーを受け、日本・カナダ・アメリカ・ベルギー・フランスは勿論、ワインが一瞬で売れまし た。
日本はその時に抑えられる max の本数を予約、それでももっと欲しかったです。これからどんどん彼女のワインは美味し くなるでしょう。是非お試しください。
(2023.5.8 訪問 1 回目 新井順子)
  
ル・クロ・ド・ラ・ソワフ、それは生きたドメーヌ
私の名前はフローラ・フォレ Flora Fores 、2019 年、私は放置された古いブドウの木が植えられた1.8ha のブドウ畑を購入することに踏み切りました。
カリニャン、ムールヴェドル、グルナッシュの新しい区画は、化学製品を一切使わず、私の唯一のパートナーである馬のトルマック Tormac の不可欠な助けを借りて、手作業で耕作し先祖代々のノウハウと自然を大切にするドメーヌです。
なぜクロ・ド・ラ・ソワフなのか?この名前は、私の仕事にリズムを与えてくれる2 つの要素、すなわち、気候に関連した私のテロワールの特異性と、私がこよなく愛するワインを結びつけるものだからです。
2
年間の素晴らしい生産の後、私は今、より多くのワインを生産するためにドメーヌを拡大したいと考えました。
2021年初頭の補助金と2020 年からのわずかな利益のおかげで、最近さらに80 本 ha のブドウの木を購入することができました。
もちろん、ブドウの木が増えればブドウの量も増え、ブドウが増えればジュースも増えます。
植物から抽出した貴重なエリクサーを入れる新しいタンクが必要と何かと物入りで設立当初からクラウドファンディングも活用しました。
桶は比較的高価ですが、ワイン生産には欠かせないものです。15 hl のものが?1500 、20 h l のものが?2500 もします。私の冒険を続けるには援助が必要だったのです。

フローラ、独立したワインメーカー
私はペルピニャンで、スペイン人の家庭に生まれました。地元の子供として、私は幼い頃からワイン生産の世界にのめり込み、ブドウの収穫が最初の仕事でした。
私はすぐに、外で、特にブドウ畑の真ん中で働くことに味をしめました。2012 年、私はこの仕事を自分の主な仕事とすることを決意しました。
学校の剪定コースを受講し、大きなドメーヌで実践することができました。同時に、自然派ワインを生産するワインメーカーと一緒にセラーで働き、その手法も学びました。
これらの経験を経て、独立した雇用主のもとでトレーニングを続け、ワイン造りをさらに学びました。
2014年、10 年間の乗馬経験での馬への情熱と、ワインの仕事とを組み合わせる方法を見つけました。それが馬での耕作です。
私は、村の元耕作者のもとで、動物による牽引の見習いとして働きました。この新しい活動に魅了された私は、葡萄栽培の仕事を完成させるために、トルマック Tormac という今の愛馬を購入しました。
私は、この地域の多くのワイン生産者のもとで独立して働いてきましたが、彼らは、生物を尊重し、先祖の伝統を永続させる農業を実践する必要性について、私と同じ信念を抱いています。
今日、私は31 歳 2021 年時 で、信頼できる仲間であり最高の味方である馬のトルマックとともに、自分のワイン栽培の冒険を始めるためのすべての道具を手にしています。
2019 年から、私は自然で古くから伝わる方法を用いて、自分の古い樹齢のブドウの木を栽培しており、私は自分のドメーヌを拡大するのを楽しみにしています。
私にとって、人間、動物、植物を調和させることは不可欠です。私は、先祖代々のブドウ栽培方法を用いています。
機械や近代化学が登場する以前の古き良き時代と同じように、ブドウの木を育てています。私のカリニャンは樹齢100 年です。
アグリー渓谷 Agly valley の土地は乾燥地帯です。この地域の気候は地中海性気候で、降雨量は少なく、日照時間が長い 年間300日 のです。
海はかなり遠く、私のブドウの木が育つ丘にはほとんど何もなく、環境は鉱物 片麻岩 なので、夏は暑いのです。
このような制約があるにもかかわらず、私はこの特別な土地を古くから伝わる技術を用いています。
生物多様性を構成する樹木やさまざまな植物を植え、大地や植物と日々触れ合うことは、私にとって不可欠なことです。
また、動物たちとの共同作業も同様です。動物たちは、有機物を生産してくれるため、土壌にとって必要不可欠な存在です。
これらの要素が調和し、生物多様性を豊かにし、ブドウ畑が実を結ぶために必要な生態系を適切に機能させることに貢献するのです。そして、いよいよ収穫と醸造のときがやってきます。

ヴィンテージと醸造について
当初から、私は繊細なワインを造り続けています。搾汁、発酵、それ以外には何もしないのです。
私は、ブドウに自然に存在する酵母に頼って醸造しています。今のところ、ペットナット1 種、白2 種、ロゼ1 種、赤2 種の計6 種があります。
私が「グルグル glouglou 」と呼ぶワインは、味も価格も手に入りやすいものを造りたかったのです。
ストレートで、クリーンで、生き生きとしたワイン みんなのためのワインで、分け隔てなくシェアしてほしいのです
2019年2020 年のヴィンテージはとても人気があり、そのおかげで私は年間を通して生産したワインを販売することができました。
2021年
◎ 1.8 h a の有機栽培転換。◎ 目的は年間4 000 本生産すること ◎ 自分のドメーヌに集中する。◎外部委託を削減する
2022年
◎高速化 1 ha 増 ◎ 「専業農家」になれるよう。
そして、その後
◎ クレイジーになろうよ 自分のフィールドだけで生きていくために。
◎ 合計6 ha の農場を作ること。一人でできる面積で、自分の求める事と方法を守りながら、それで生活できるようにする。
◎ セラーを手に入れる 法的な問題により、現在私を受け入れてくれているワイン生産者のところでワインを造ることはできなくなりました。そのため、自分で場所を確保する必要がありました。




2022 BALLE À BLANC “VIN DE FRANCE”
バラ ブラン ヴァン ド フランス 750ml  
【白】《辛口》(ノンフィルタ濁りあり)
使用葡萄品種:カリニャン・ブラン50%、マカブ50%
区画:Camp del Petayre
土壌:片麻岩(花崗岩質)
標高:300m
平均樹齢:50〜70年

箱を使い手摘み収穫、直接圧搾し、ファイバータンク3ヶ月間熟成、
フレッシュさ溢れる辛口白ワインで柑橘類と白い花の香りに塩味とミネラルのフィニッシュ。
新井順子氏評:
8月15日に収穫したマカブ80%、カリニャン50%、すぐにプレスしそのままタンク発酵。
若干ボラティル(揮発性)の問題が見つかったので、発酵と瓶詰め時各1mgだけSO2を添加。

                   6,050円(本体価格5,050円)








2022 TOUCHÉ COULÉ BLANC DE NOIR “VDF”
トゥシェ クゥレ ブラン ド ノワール 750ml  
【白オレンジに近い】《辛口》
使用葡萄品種:グルナッシュ・ノワール100%
区画:chemin de Cuxous
土壌:片麻岩(花崗岩質)
標高:200m
平均樹齢:70年

箱を使い手摘み収穫、直接圧搾し、ファイバータンク3ヶ月間熟成、
年産数:1,000本日本入荷300本
味わい:骨格、果実味、グルナッシュのタンニンを持つフレッシュな白。
新井順子氏評
8 月15 日に収穫したマカブ50 、カリニャン50 、直ぐにプレスしそのままタンク発酵。
若干ボラティル 揮発性 の問題が見つかったので、発酵中と瓶詰前に各1 mg/L SO 2 を添加。

                  6,050円(本体価格5,050円)








2022 LIBERTINE ROSE “VIN DE FRANCE”
リベルティヌ ロゼ ヴァン ド フランス 750ml  
【ロゼ】《辛口》
使用葡萄品種:シラー100%
区画:Cuxous
土壌:片麻岩(花崗岩質)Latour de France
標高:220m
平均樹齢:50年

箱を使い手摘み収穫、直接圧搾し、ファイバータンク熟成、
年産数 : 600 本 日本入荷 : 3 0 0 本
味わい 辛口でフレッシュなロゼで、赤い果実の香りが軽やか。

新井順子氏評
8月5日に収穫したシラー100%、収穫後直ぐにプレス。瓶詰め時に2mgのSO2を添加。

                   5,500円(本体価格5,000円)









2022 AU PIF “VIN DE FRANCE”
オー ピフ ヴァン ド フランス 750ml  
【赤】《ミディアムボディ》
使用葡萄品種:グルナッシュ・ノワール60%、ムールヴェドル40%
区画: Camp del Petayre
土壌:片麻岩(花崗岩質)Latour de France
標高:300m
平均樹齢:50〜70年
収穫 : 箱を使い手摘み収穫
醸造: 18 日間マセラシオン・カルボニック、圧搾後、ファイバー・タンク熟成。6 ヶ月間。春に瓶詰。
年産数 : 1 500 本 日本入荷 : 60 0 本
味わい カシスの香りを含む果実味たっぷりの、フレッシュで軽い赤ワイン
o
軽い赤
oとてもフルーティでブラックカラントのノート
o 2019年産は900 本生産 2020 年産は1400 本生産

フローラ 初のソロワイン。 ムールヴェドル と グルナッシュ の自社畑のブドウから造られます。
Domaine du Possible やDomaine du Bout du monde のブドウ摘み職人としての仕事と並行して、フローラは日曜日に友人グループと自分のブドウを摘みました。
記念すべきファーストリリースの2019 年のユニークなヴィンテージは素晴らしいエネルギーに満ちており、少量ながらも口にした人々を魅了し、喜ばせることができました。
その後のヴィンテージでも品質は向上し続けファンを獲得しています。
'Au Pif'は、ファイバータンクで18 日間マセラシオン・カルボニックを行い、その後プレスしてファイバータンクに戻し熟成させました。
大きなブラックベリーのはじけるような味わいに、甘いハーブのようなスパイスのニュアンスが感じられます。
果実感が溢れる素敵なワインでたくさんの果実味と口の中のエネルギーが満ちています。
天然の炭酸ガスでぴちぴちとしていて、軽いタンニンが心地よいワインです。
フルボディのようなワインの風味を味わうこともできますが、マセラシオン・カルボニックによってワインがフレッシュ感に満ちているため、重く乾いた感覚を感じることはありません。
少し冷やして飲むのがベストです。じっくり煮込んだ牛肉や野菜のシチューと合わせて下さい。ただ私たち生産者は、何も食べずに飲むのが好きです
ワインには少し天然のガスが残っていることがありますが、これはワインを酸化から自然に保護するためのものです。
*
マセラシオン・カルボニック Maceration Carbonic ブドウをそのままタンクに入れる。発酵はそれぞれのブドウの中心で行われる。

新井順子氏評
独立前に彼女が2019 年に初めて醸造した思い出のワイン。8 月下旬ムールベードル40 、グルナッシュ・ノワール60 、18 日間そのままマセラシオンをしてプレス。
そしてタンク発酵、通常なら一切SO2 不使用ですが発酵中2mg/L 添加。
アルコール度数13度、ムールヴェドルのようなタンニンのしっかりした品種を、このように果実香華やかな飲みやすいワインにするのは難しいのですが、これはフローラのワインの素晴らしさです。
*ラベル粘着度が弱くラベル端が剥がれ気味のボトルがございます。
生産者が1 本ずつ手貼りで行っていますので貼りムラなどが生じている場合もございます。
まだ始めたばかりのドメーヌで試行錯誤の連続です。存続の為にクラウドファンディングも行っていました。
ラベル等に不備が多々あるかと思いますがワインの味わいは最高です。
温かい目で生産者さんの成長を見守って頂ければ幸いです。

                     4,950円(本体価格4,500円)






2022 TOTEM “VIN DE FRANCE”
トーテム ヴァン ド フランス 750ml  
【赤】《ミディアムボディ》
使用葡萄品種:カリニャン・ノワール100%
区画 : St Martin
土壌:片麻岩(花崗岩質)Latour de France
標高:300m
平均樹齢:50年

トーテムとはネイティブアメリカンの神聖な彫像のトーテム ポール がありますが、数年前に亡くなったフローラが初めて共に仕事をした馬の名前でもあります。

収穫 : 箱を使い手摘み収穫
A la cave :21 日間カルボニックマセラシオン、圧搾後ファイバータンクで熟成。6 ヶ月間
年産数 : 1 200 本 日本入荷 : 60 0 本
味わい 深みのある赤でありながら、まろやかでエアリー。フレッシュさ、力強さ、フィネスを兼ね備えている。カリニャンがシンプルに表現されている。

新井順子氏評
カリニャン100 、Au Pif と全く同じ造りです。 Au Pif はファイバータンクで18 日間マセラシオン・カルボニックを行い、その後プレスしてファイバータンクに戻し熟成
マセラシオンの期間が21 日間の違いだけです。発酵中2mg/L SO2 添加。とても飲みやすい赤ワインです。

                5,500円(本体価格5,000円)