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【MAS DU DRAGON DE PIERRES:マス デュ ドラゴン ド ピエール


南仏ルーションのペルピニャン(Perpignan)西北の町、トタヴェル(Tautavel)という地に日本人女性、小川陽子(Yoko Ogawa)さんがナチュラルワインを造り始めました。彼女は1970818日、群馬県で生まれ千葉の小学校に4年生まで通い、その後ずっと神奈川県の湘南で暮らしておりました。

 

東京の大学を卒業後、コンサルタント会社に勤め、その後もう一度大学院で勉強したいとアメリカに渡ります。そこでマスターを取得、その後、国連の仕事に従事します。国連職員時代にはアフリカのナミビアなど様々な国に行き、エイズの予防等々国際的に活躍されました。ODA (Official Development Assistance :政府開発援助)の現実を目の当たりにして、思う事あり、民間の会社に転職。本当に必要な物が現地に行っているのか?調査する開発コンサルティングを行います。

 

テキスト ボックス: Yoko OGAWA2013年フランス語を勉強する為、パリのソルボンヌで語学の勉強、そして2014年ブルゴーニュDijonでワインの勉強をします。その頃から本当にやりたい事は何だろう?と考え、エコツーリズム(地域ぐるみで自然環境や歴史文化など、地域固有の魅力を観光客に伝えることにより、その価値や大切さが理解され、保全につながっていくことを目指していく仕組み)をしたい!と思うようになりました。フランス人のパートナーと一緒にフランス中の物件を探して、たどり着いた地はこのTautavelでした。19haの敷地には7haの葡萄畑があり「ワインを造るしかない」と決心。

 

彼女の面白いのはワインが造りたくて畑を買ったのではなく、エコツーリズムを始める一貫で畑があったのですが、今ではそのワイン造りが面白くなり本格的になったというご縁な事です。そして葡萄を育てワインを造っているうちに、ごくごく自然にナチュラルワインの世界に入ってしまったのです。有り難い事に前の畑の所有者はBio実践者のDomaine Victor、彼らは14ha所有しておりましたが、陽子さんに7ha売り、今は彼らも7haです。

 

彼らが20年もBioを実践して下さったので、陽子さんは最初から認証を取得できました。最初2019年に葡萄が出来ましたが、醸造所もなくワイン造りも始められる状況ではなかったので葡萄で売りました。2020年は残念ながらベト病になり80%も駄目になりました。その残った20%で少しだけプライベートのワインを造りました。その時は醸造所が建設中だったので、友達の醸造所で造ったのです。

 

そしてやっと念願の自分達だけの醸造所が2021年に出来上がり、収穫中の忙しい時に水と電気が使えるようになったというバタバタ劇です。でもそのおかげで、素晴らしい醸造所です。彼女の感性がぎっしりと詰まったお城です。電気会社と契約しないで太陽光だけ、常に自然との調和を大事にし、ゴミだって敷地内で全て処理します。ずっと一人で畑仕事をしておりましたが、醸造所の建設に並行し、2021年春の剪定からニコラさんがいつも手伝ってくれています。

 

農法は2020年からビオディナミに切り替えました。畑は1.5haはフランス人が大きなトラクターで、1haは生産者仲間のLe Clos de la Soifのフローラが馬で、4.5haは陽子さんが小さなトラクターで耕していましたが、2020年からは基本的に耕すのを止めました。土の中の構成を生かすために、土壌を分析して足りない物を逆に足すという農法に変えたのです。散布に関してはトラクターを使わず、全て手で行います。彼女の正式初リリースのワインを是非召し上がって下さい。本数は少ないのでお早めに!

 (2023.5.8訪問1回目 新井順子)

 

2019年から南仏でワイナリーを始めた日本人、小川陽子さんのワイナリーに行って来ました

日本の大学を卒業した後、アメリカに渡りマスター取得、国連で働き国際的に活躍していましたが、フランスでナチュラルワインを作り始めました今年の秋に日本に上陸しますので、楽しみにしていて下さい(新井順子)



2023 BLANC DE DRAGON“VIN DE FRANCE”
ブラン ド ドラゴン “ヴァン ド フランス” 750ml 
《白》【辛口】

地域:アグリ渓谷 ルーション地域
    (区画はAOC Maury, Cotes du Roussillon Villages, Cotes Catalanes, Rivesaltes)
土壌:黒色頁岩(Schistes noirs)、砂質ローム(Sablo-limoneux)
畑標高 / ALTIDUDE : 275-325m
栽培:オーガニック(AB認証有)・ビオディナミ農法
    (葡萄畑やその環境に生息する生物の多様性を守るため、殺虫剤等不使用)
平均樹齢:73  平均収量 : 15hl/ha
収穫:手摘収穫/小箱使用
品種:マカブ(Macabeu) 50%とグルナッシュ・グリ(Grenache Gris) 50%
醸造:直搾り後、自生酵母のみで発酵。無清澄・無濾過。
熟成:ステンレスタンクで7カ月 越冬後3度の澱引き
瓶詰 : 750ml 1000

SO2添加 : 25mg/L (発酵終了時)

ドメーヌmas du dragon depierres について

私達のワイナリーは、南フランスでもスペイン国境に近いルーション地域にあります。ブドウ畑は、鷹の旋回する広大で美しいアグリ渓谷のコルビエール側の南向き斜面(海抜250から300メートル)に位置し、
太陽の恵みと地中海からくる湿った風 (le Marin)、冷涼で時には枝を折るほどの豪風を吹き付けるピレネー山脈から抜ける風 (la Tramontane) 2種類の影響をふんだんに受けた、素晴らしいテロワールです。

この地方特有のグルナッシュ(ノワール、グリ、ブラン)、マカブとカリニャン種の古い区画では、1950年にまずはルートストックが植えられ、2、3年ほどかけて、その場で一本一本接ぎ木されたと聞いています。
シスト岩盤にしっかりと根を下ろした古樹達は、乾燥に耐えながらも1ヘクタールあたり15hlから20hlのワインを齎してくれます。比較的若いグルナッシュ (24歳)とシラー(35歳)の区画も1f半あります。

この自然の恵みが存分にワインに表現されるように、オーガニック・ビオディナミック農法でブドウを育て、醸造には培養酵母や添加物を加えずに自生酵母の力を信じ、Sulfites (酸化防止剤・防腐剤) の使用も最小限に抑えたワイン造りをしています。

エチケットは、ブルーとグレーの円の図形が重なったもの。小川さんがマカブ品種の区画で作業中に、作業着のポケットに仕舞ってあった携帯電話が勝手に取った写真から起こしたデザインです。

             6,050円(本体価格5,500円)


サーブ:7 - 12 。温度や開き加減で変幻しますので、7程で抜栓し開いてゆく様を楽しんでください。
食事:シーフードのカタルーニャ風アイオリソース添え(「アイオリ/aioli」とはプロヴァンス語でニンニクと油を意味する言葉を合わせた造語で、その名の通りニンニクとオリーブオイルの香りが特徴)
ヤギのチーズ、サラダ
(ルーション地方のアーティチョーク添えなど)、「エスカリバード(* エスカリバードはカタルーニャ地方の料理で、グリルした野菜を蒸して作る...ラタトゥイユの一種。」
やカタルーニャ風ロースト野菜。魚のポワレ
ハーブソース、羊のチーズ、サラダ(:ルシヨン産フェンネルやアーティチョーク?)など
生産者コメント:食事に寄添う白ワイン。麦わら色の黄色。抜染時はフェンネル、柑橘系の繊細な香り。それは時間とともにトロピカルなフルーツに。塩気や苦味が口の中に広がる飲みごたえのある白です。
カタルーニャのブドウ品種、マカブ(Macabeu)とグルナッシュ・グリを使用した麦わら色の白ワイン。フェンネル、桃、アプリコット...からトロピカルフルーツまで。
アプリコット
...からトロピカルフルーツへ。このワインは酸味、コク、塩味、フィニッシュの苦味で口中を満たす。


フランス・EU有機栽培ワイン認証
アルコール度数13,5%  
亜硫酸塩添加25mg/L