ワインショップ飛附屋フランスワインドメーヌ ロベール ロッ

【Domaine Robert Roth:ドメーヌ ロベール ロット】



ドメーヌ ロベール ロットは、アルザスワイン街道の南端に位置するスルツ村の家 族経営のドメーヌです。
現在は、1992 年生まれのヴィクトール ロットが、4 代目とし てワイナリーを引き継いでいます。
ヴィクトールは醸造学を学び、地元のアルザス(ツィ ント フンブレヒト)、そしてシャンパーニュ(ルイ ロデレール)、トスカーナ、オレゴ ン、スイスなどで様々な経験を積んだ後、2017 年にドメーヌに戻ってきました。
所有す る畑は 18ha(2023 年に 21ha に増える予定)です。先代の父と叔父の代からオーガニッ ク栽培に転換を進め、2016 年にすべての畑を転換、2019 年にエコセールの認証を取得 しました。
2017VT からは、必要最小限の SO2 を除き、酵素や酵母などの醸造上の添加物を使用 せず、人的介入の少ないワイン造りを行なっています。
「私は、トレンドになっているナ チュラルワインやコンセプトだけのワインを追うのではなく、とてもクリーンでおいし いワインをお客様に届けたいと考えています。
なぜなら、それらには素晴らしいものもあ りますが、懐疑的なものも存在しているからです。
ナチュラルワインという言葉が、悪い ワインの言い訳になってはならないと思います」とヴィクトールは話してくれました。

ロット家の歴史と変遷
ロット家は 19 世紀初頭よりワイン造りに携わってきました。
初代のヴィク トール ロットの時代は、葡萄以外の作物も栽培する混合農業を行っていまし た。
第二次世界大戦後、アルザスがフランス領に戻った後にワイン造りを再開し、 多くの力を注ぐようになりました。
彼の妻もワイン農家の出身だったため、両家 の畑を統合し、またさらに新しい区画を買い足して規模を広げ、3〜4 ヘクター ルを所有するまでになりました。
1950 年代後半、2代目のロベールはさらに生産量を増やし、品質向上に努め、 アルザス以外にも知名度を広げます。
1970 年代の初頭に混合農業を止め、葡萄 栽培とワイン生産に専念することを決めました。
同じころ、彼の二人の息子、パ トリックとクリストフが加わりました。
1986 年にロベールが 46 歳で亡くなっ た為、二人は若くしてドメーヌを引き継がなければなりませんでした。
彼らはド メーヌをさらに発展させたいという強い意志を持って努力を重ねました。

1990 年代の初めには、「ミッテルブルク」と「オルシュヴィレールブルク」の単一区画の ワインの生産を始めました。
またこの頃よりオーガニック栽培に向けて動き出しました。除 草剤の使用量を減らし、畑の畝に草を生やす草生栽培を始めました。
そして 2017 年に、パ トリックの息子のヴィクトールが 4 代目としてドメーヌに参加します。
ヴィクトールは様々 な経験を積んだ後、醸造を担当することになりました。
2018 年には、「ホーンシュタイン」 の畑を取得し、合計で 18 ヘクタールを所有するまでに至りました。
ロベール ロットでは 現在、ミッテルブルク、ホーンシュタイン、オルシュヴィレールブルクのそれぞれの土壌の 特徴を表現した単一区画の「リュー ディ」と、
複数の区画を組み合わせる創造性あふれる ワインとして「テール ド グレ」、「コンポジション」を生産しています。

厳しい畑仕事をして、ハンドクラフトの品質重視のワインを造りたい
ロベール ロットでは、テロワールの本質を引き出すには、厳格かつ責任を持った畑の管理 が必要だと考えています。
葡萄樹とそのバランス、生育サイクル、そして環境に配慮した栽培 を行っています。
約 60 に分かれた区画のすべてにおいて、常に綿密な観察を行いながら作業 を行います。
畑では、量よりも質を重視しています。葡萄の品質にとって、根が地中深く伸び ていることが重要です。
根が土壌からミネラルや養分を吸収し、雨が降らない時期でも強い耐 性を持つようになります。
樹液の流れが良くなるようギヨー プーサールに仕立てることで、 樹勢をコントロールして適度な収量を得ることが出来ます。
栽培には化学肥料、除草剤、殺虫 剤は一切使用していません。病害対策にはボルドー液、また肥料にはオーガニックのコンポストを使用しています。
除草剤を使う かわりに土を耕します。耕すことで土が圧縮するのも防いでいます。これにより土壌が活性化し、畑周辺の生物環境を守り、環境 への影響が少なくなります。

収穫は、機械摘みが 60%、手摘みが 40%です。
機械が入れないようなところや、畝の並び が自然でないところだけ手摘みをしています。
「アルザスでも私たちだけしかやっていないの ではないかと思いますが、私たちのドメーヌでは、収穫用の機械を 3 年に1回買い換えていま す。
今所有しているのは、3段階の選別機能を備えた最高の収穫機です。
最新鋭の機械は非常 に高価ですが、他の生産者にもこの機械を貸し出すことで賄うことができています。
機械収穫 のメリットは、収穫してからプレスするまでの時間が非常に短いことです。
世界中で同じこと が言えますが、畑からセラーへのロジスティックは極めて重要です。そのため、最高品質のワ インにも機械収穫の葡萄を使用しています。
葡萄畑はすべて、セラーから 2km 圏内に位置し ているため、収穫から 20 分以内にプレスが出来る環境となっています。
それはつまり、葡萄が酸化する前に搾汁できるというこ とです。多くの生産者は葡萄を収穫した後、酸化を防ぐために SO2 を添加しますが、私たちはそれを行わなくて済みます」。
ロベール ロットでは、ヴィクトールの祖父の時代からの哲学として、「畑、セラーで使う機材はすべて、レンタルではなく 100% 自分たちのものを使う」ことを掲げています。
「祖父が若くして亡くなったため、私の父と叔父は、二十歳そこそこでワイナリーを 継いでいます。
そうした状況では、収穫チームを結成するような人脈もありませんでした。叔父は、1980 年代に収穫用の機械を購 入したため、収穫用機械についてのスペシャリストといえます。
ずっと昔から運転してきたため、若い世代に、どうやって運転す れば良いか教えられる知識があります」とヴィクトールは話してくれました。
異なる土壌の個性を保つために区画ごとに醸造します。醸造は可能な限り人の手を加えず、 何もしない方針を取っています。
醸造上の操作、補糖、酸の調整、酵母の添加、清澄などは必 要ないと考えており、一切行っていません。
保存のためにわずかな量の亜硫酸を添加するのみ です。アルコール発酵は酵母を添加せず、葡萄およびセラーに存在する天然酵母により偶発的 に行われます。
そのため個々に違いがあり、発酵は数週間から数ヶ月間続くこともあります。 マロラクティック発酵も自然に任せています。
どのような場合でも意図的に発生させること や、止めることはありません。発酵後、澱と共に1年間、ワインによっては2年もの間、ゆっ くりと熟成させます。澱と寝かせることでテロワールの個性が際立ちます。

モザイク状の地質がもたらす多様性
アルザスには、非常に多種多様で複雑な地質があります。
この多様性は、3500 万年から 4500 万年前の始新世から漸新世にかけて起こった地殻変動、ライ ニッシュ海溝の崩壊によるものです。
現在のヴォージュ山脈や黒い森、アルザ ス平原はこれにより生まれたとされています。
またこの現象が、花崗岩、石灰 岩、砂岩、火成岩、片岩など、まったく異なる性質と年代の地層を生み出しま した。
スルツ村と周辺のワイン生産地域はヴォージュ山脈の麓、リンバック渓 谷に広がっています。
これらの丘は、2 億 5 千万年前の三畳紀に形成されたピ ンク色の砂岩や、ジュラ紀(1 億 5 千万年前)と漸新世(3500 万年前)の石灰 岩で構成されています。
これらの岩石は数千年にわたる地殻変動、浸食、氷河 の形成と溶解、動植物の活動によって形を変え、多様な土壌(砂岩、砂質石灰 岩、粘土石灰岩)を生み出しました。
スルツ村では、昔から特定の特徴を持っ た土壌を特筆すべきクリュと認定し、分類していました。
1575 年のティーレン バッハ修道院の記録には、葡萄栽培に適した4つのエリアが次のように記され ています。
「im Hornstein, am Mittelberg, am Orschwillerberg, am Bintzweg" (出展: Medar Barth, Der Rebbau des Elsass, 1958)」。
ロベール ロットはそのうちの3つ、「ホーンシュタイン」、「ミッテルブルク」、「オルシュヴィレールブルク」に畑を持っ ており、
これらの歴史的価値を持つ、素晴らしい畑の特徴を表現すべく、区画ごとにワインを生産しています。
ホーンシュタイン/Hornstein(FC614)
「ホーンシュタイン」はドイツ語で角のある石、と言う意味があります。多くの調査、研究が行われま したが、その名前の由来についてはまだ分かっていません。
ミッテルブルクの丘の東側、標高 330m、 斜度が 25〜35%の斜面に位置しており、朝日がよく当たる場所ですが、他の場所に比べると少し冷涼 です。
「ミッテルブルク」に共通した土壌を持ち、漸新世(3,500 万年前)の石灰岩と砂岩がみられま す。
しかし、こちらはマールと粘土の比率がかなり高くなっています。粘土の比率が高いため、保水性 が高い重めの土壌となっています。
「泥灰土に富んだ石灰岩の土壌と涼しい東風にさらされることで、ホーンシュタインのワインは特に爽 快で力強いものとなっています。
スモーキーなアロマが特徴的で、口に含むと最初に丸みが感じられま すが、すぐに温かみを感じ、かすかに感じる苦みや塩味、スモーキーなタッチは、和食の表現に使われ る”旨味”と表現してもよいかもしれません。
若いうちはスパイシーなホーンシュタインのワインは、デ カンタージュするとまろやかになり、熟成させると柔らかくなります」
ミッテルブルク/Mittelbourg(FC611,FC612)
ロット家が 19 世紀以前から畑を所有する特別なエリア。スルツの町とヴォージュ山脈の間 に挟まれており、ドイツ語のミッテルベルク(真ん中の丘)に由来するとされています。
ヴォー ジュ山脈の麓にあるこの丘は、標高 360m のドーム型をしています。
傾斜は急なところでは 45%にも達します。アルザス平野、黒い森、ベルナーアルプスに面し、スルツの町を見下ろ すようです。
南向きのため特に日当たりの良いテロワールです。このエリアの特徴は、下層土 の性質にあります。2 つの地質学的断層に囲まれたこの地は、リンバック渓谷で唯一の石灰 岩の地層です。
これは、漸新世(3500 万年前)に形成された石灰岩の礫岩です。
また、ジュラ紀(1 億 5 千万年前)に形成された 硬く古い石灰岩や、ミッテルブルクに隣接する砂岩群に由来すると思われるピンク色の砂岩もあります。
石灰質砂岩の土壌は軽く、 石ころだらけで、非常に浅いです。石灰岩の岩盤に達するまで 30〜50cm あり、葡萄はただでさえ少ない水分を得るために、岩盤 の隙間に根を張らなければなりません。
酸化鉄が多く含まれているため、土壌は赤い黄土色をしています。
「ミッテルブルクの痩せた石灰岩の土壌、傾斜、南向きに面した組み合わせは、成熟した温かみのある酸を持つ、特に上品で緻密 なワインを生み出します。
石灰岩によって築かれたミネラルの構造は、ワインに驚くべき奥行きとバランスを与え、フィニッシュ はほとんど塩辛く、多様な質感を持ち、まさにテロワールを表現するものとなっています。
ミッテルブルクのワインは、充実した 内容で、高級な料理との相性は抜群です。
若いうちは控えめで、デキャンタージュすればその良さがわかりますが、数年我慢すれ ばその良さが十分に発揮されるでしょう。
良い保管環境であれば 10 年や 20 年寝かせても問題ないと思われます」
オルシュヴィレールブルク/Orschwillerbourg(FC611,FC612,FC613,FC615)
13 世紀に滅んだ Alschwiller/Alswiller 村にちなんでいます。
Alschwiller の丘(berg)は登 記上の名前が度々変わり、最終的に「Orschwillerbourg」となりました。スルツ台地とハル トマンスヴィラー村の間に位置しています。
南向きで、斜度はわずか 5%の非常にゆるやか な斜面です。
標高は平均 260mで、土壌は「ホーンシュタイン」や「ミッテルブルク」とは 大きく異なり、地質年代も若く、約 250 万年前の更新世に出来たものです。
リンバック渓谷 にあった氷河が溶解した際に残された砂岩で構成されています。
砂岩と共に珪岩の小さな砂 利が見られ、近隣の山々の浸食によるシルトも含まれています。
マール、砂岩、シルトの混ざる軽めの土壌で水はけが良いです。
「豊かで深い泥灰土と砂岩の土壌、そして真南に面した立地から、オルシュヴィレールブルクは常にフルボディでリッチなワイン を提供しています。
ビロードのように滑らかでクリーミーなテクスチャーがあり、果実味、寛大さ、味わいのボリュームが際立っ ていますが、砂岩の繊細さが必要なフィネスを与えているため、ストラクチャーやバランスに欠けていることはありません。
瓶詰 め後の最初の 1 年間は非常に積極的で、熟成させることでフルボディの性質と寛大さが増していき、10 年以上良くなり続けます

新たに取得したグラン クリュ「オルヴィレール」
2019 年に、隣のヴェエンナイム村のグラン クリュ「オルヴィレール(Ollwiller)」 を新たに取得しました。
南向き斜面にある、マールと砂岩の土壌の畑です。ワイヤー を使った垣根栽培から、19 世紀末までアルザスで広く行われていた棒仕立てに変更 し、新たに 2 区画に植樹しました。
全体の 3/4 はマサルセレクションによるリース リング(栽植密度 7000 本/ha)、残りの 1/4 はリースリング、ゲヴュルツトラミ ネール、ミュスカ、シルヴァーナー、ピノ グリ、ピノ ブラン、ピノ ノワール、
オーセロワの8種類(栽植密度 12000 本/ha)を混植しています。
ワインのリリー スはまだされていませんが、馬を使って畑を耕すなど、ヴィクトールの挑戦心がう かがえるクリュとなっています。
 




FC−613 2017 Mont Saint Georges
モン サン ジョルジュ 750ml    
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/アルザス
等級:A.O.C.
葡萄品種:シルヴァネール、ピノ グリ
熟成:澱と共に 18 ヶ月

ロベール ロットの最上級キュヴェが「モン サン ジョルジュ」です。
リュー ディ「オルシュヴィレールブルク」のシルヴァネールとピノ グリ をブレンドしています。
「オルシュヴィレールブルク」の中心エリアはかつて アルスヴィラー(Alswiller)という村でしたが 13 世紀に壊滅してしまいまし た。
この村では、フランス革命前まで残されていた「サン ジョルジュ(聖ゲオルギオス:ドラゴン退治の伝説 で有名)」に捧げられた教会が有名でした。
現在は葡萄畑になっている丘の名前だけが残されています。集約があ りリッチで、樽に由来するローストやミネラルのニュアンスがあり、長く、少し塩っぽさを感じる余韻がありま す。
南向き、マールと砂岩の土壌です。葡萄の平均樹齢は 35 年、収量は 50hL/ha です。
シルヴァーナーとピノ グリは一緒に収穫します。収穫した葡萄を空気圧プレスで圧搾し、澱下げします。
アルコール発酵、熟成は天然 酵母を用い、樽で行います。発酵後、澱と共に 18 ヶ月熟成させた後、フィルターをかけずにボトリングします。

                    5,500円(本体価格5,000円)








FC−615 2020 Orschwillerbourg Pinot Noir
オルシュヴィレルブルク ピノ ノワール 750ml  
《赤》【フルボディ】
国/地域等:フランス/アルザス
等級:A.O.C.
葡萄品種:ピノ ノワール
熟成:オーク樽(10〜15%新樽)で 11 ヶ月

「オルシュヴィレールブルク」はマールと砂岩の深い土壌で南向き、斜度 5%のゆるやかな斜面です。
「リュー ディ」シリーズでは唯一のピノ ノワールです。
このリュー ディからは常に深みがあっ て肉厚で、十分なタンニンを持つ赤ワインが生まれます。
カシスのようなアロマが特徴的で、口当た りはしなやかです。
平均樹齢は 40 年、収量は 45hL/ha です。20%を 3 週間、低温マセラシオンしま す。
天然酵母で発酵後、オーク樽(10〜15%新樽)で 11 ヶ月熟成させます。
無濾過で瓶詰めします。

                 4,620円(本体価格4,200円)









FC−614 2019 Hornstein Gewürztraminer
ホーンシュタイン ゲヴュルツトラミネール 750ml  
《白》【やや辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:ゲヴュルツトラミネール
熟成:ステンレスタンクで澱と共に約 9〜10 ヶ月

「ホーンシュタイン」はマールを多く含む石灰と砂岩の土壌で、東向きで他のリュー ディよりも冷 涼です。
この畑のワインはスモーキーなアロマが特徴的で、口に含むと最初に丸みが感じられますが、
すぐに温かみを感じ、かすかに感じる苦みや塩味、スモーキーなタッチは和食の表現に使われる「旨 味」と表現してもよいかもしれません。
非常にパワフルで、香りはスモーキーかつスパイシーです。
口に含むと非常に複雑なフレイバーがあります。香ばしいトーストやオレンジピールの豊かな風味が 広がります。
余韻に感じるかすかな甘さが全体のバランスを保っています。
平均樹齢は 40 年、収量 は 39hL/ha です。
9 月末に収穫し空気圧プレスで圧搾後、澱下げします。アルコ―ル発酵とマロラク ティック発酵は天然酵母を用い、ステンレスタンクで行います。
澱と共に翌年の 8 月まで約 9〜10 ヶ 月、ステンレスタンクで熟成させます。

               4,400円(本体価格4,000円)










FC−612 2021 Les Terres de Gres Pinot Noir
レ テール ド グレ ピノ ノワール 750ml 
《赤》【フルボディ】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:ピノ ノワール
熟成:ステンレスタンクで澱とともに約 10 ヶ月

主に「ミッテルブルク」と「オルシュヴィレールブルク」という 2 つのリュー ディの樹齢の若い葡 萄を使用しています。
フルーティですが、しなやかでしっかりとしたタンニンが感じられます。
9 月初 旬に収穫し、除梗します。ステンレスタンクで翌年の 8 月末まで約 10 ヶ月熟成させます。

     3,300円(本体価格3,000円)









FC−611 2020 Les Terres de Gres Riesling
レ テール ド グレ リースリング 750ml 
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:リースリング
オーガニック認証:ユーロリーフ
熟成:ステンレスタンクで澱とともに約 6 ヶ月

主に「ミッテルブルク」と「オルシュヴィレールブルク」という 2 ヶ所のリュー ディの、複数区画の樹齢の若い葡萄をブレンドしています。
輝き があり綿密で、柑橘系の果実を思わせるフレッシュで爽快な印象があり、ジューシーなフレイバーが食欲をそそります。
9 月中旬に収穫した葡萄は 空気圧プレスで圧搾し、澱下げします。
きれいな澱と共に翌年の 4 月下旬まで約 6 ヶ月熟成させます。

     3,300円(本体価格3,000円)







FC−610 2020 Les Terres de Gres Pinot Blanc
レ テール ド グレ ピノ ブラン 750ml 
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:ピノ ブラン
オーガニック認証:ユーロリーフ
熟成:ステンレスタンクで澱とともに約 6 ヶ月

スルツ村の「カルタッカー」という畑の、複数区画の樹齢の古いピノ ブランをブレンドします。
非常にフルーティでフレッシュ、ミラベルのよう な、肉厚で繊細な酸味のある黄色い果実をかじった時のニュアンスがあります。
畑の土壌はマール、石灰岩、ピンク色の砂岩です。9 月末に収穫し た葡萄は空気圧プレスで圧搾し、澱下げをします。
きれいな澱とともに翌年の 4 月まで約 6 ヶ月熟成させます。

    2,970円(本体価格2,700円)







FC−609 2019 Les Terres de Gres Edelzwicker
レ テール ド グレ エデルツヴィッカー 1,000ml 
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:ピノ ブラン、オーセロワ、ピノ グリ、リースリング、シルヴァネール、ミュスカ
熟成:澱とともに約 10 ヶ月

異なる個性を持つ品種の多様性を組み合わせて造る、アルザスらしいエデルツヴィッカーです。
畑の土壌はピンク色の砂岩です。非常にフレッシュ でシンプルでありながら、しっかりとした骨格とボディがあり、バランスのとれた心地よい味わいです。
それぞれの品種のブレンド比率はヴィテー ジごとに異なります。
9 月末に収穫した葡萄は空気圧プレスで圧搾し、澱下げをします。アルコール発酵は天然酵母を用い、ステンレスタンクと フードルで行います。
澱と共に約 10 ヶ月熟成させます。

      3,080円(本体価格2,800円)
   750mlに換算すると本体価格2,100円






ミッテルブルク/Mittelbourg
ロット家が 19 世紀以前から所有する特別な畑です。スルツの町 とヴォージュ山脈の間に挟まれており、ドイツ語のミッテルベル ク(真ん中の丘)に由来するとされています。
ヴォージュ山脈の 麓にあるこの丘は、標高 360m のドーム型をしています。傾斜は 急なところでは 45%にも達します。
アルザス平野、黒い森、ベル ナーアルプスに面し、スルツの町を見下ろすようです。
南向きの ため特に日当たりの良いテロワールです。このエリアの特徴は、 下層土の性質にあります。
2 つの地質学的断層に囲まれたこの地 は、リンバック渓谷で唯一の石灰岩の地層です。
これは、漸新世(3500 万年前)に形成された石灰岩の礫岩です。
ま た、ジュラ紀(1 億 5 千万年前)に形成された硬く古い石灰岩や、ミッテルブルクに隣接する砂岩群に由来すると思わ れるピンク色の砂岩もあります。
石灰質砂岩の土壌は軽く、石ころだらけで、非常に浅いです。石灰岩の岩盤に達する まで 30〜50cm あり、
葡萄はただでさえ少ない水分を得るために、岩盤の隙間に根を張らなければなりません。
酸化鉄 が多く含まれているため、土壌は赤い黄土色をしています。

FD−007 2019 Mittelbourg Riesling
ミッテルブルク リースリング 750ml 
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:リースリング
オーガニック認証:ユーロリーフ
熟成:樽で約23ヶ月

「ミッテルブルク」は漸新世の石灰岩と砂岩を含む土壌で、真南の斜面(斜度 30%)に位置しています。
平均樹齢は 40 年、収量は 42hL/ha です。石灰岩の下層土、標高の高さ、南向きという条件が合わさり、
この畑のリースリングは他 よりもゆっくりと熟すため、発酵、熟成に長い時間を要します。
非常にしっかりとした骨格があり、良く熟した酸がワ インに洗練を与えています。
若いうちは少し閉じていますが、年月が経過するにつれてその本領を発揮します。
素晴ら しく長期熟成のポテンシャルを持っています。
9 月末に収穫した葡萄は空気圧プレスで 6 時間かけてゆっくりと圧搾します。
発酵は野生酵母により偶発的に始まります。アルコール発酵とマロラクティック発酵はフードルで行います。
澱 はほとんど取り除かず、同じフードルで約 23 ヶ月という長い熟成を行います。

                    6,380円(本体価格5,800円)






FD−008 2020 Mittelbourg Gewürztraminer
ミッテルブルク ゲヴェルツトラミネール 750ml 
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:ゲヴェルツトラミネール
オーガニック認証:ユーロリーフ
熟成:樽で9〜10ヶ月

葡萄は 1971 年に植樹したもので、収量は 35hL/ha です。
このワインはミッテルブルクの丘の頂上(標 高は平均で 370m)にある、最も日当たりの良い畑で育つ樹齢の古い葡萄だけを使っています。
スモーキ ーでシナモンを思わせる甘いスパイスのアロマが感じられます。
パワフルで集約のある口当たり、非常に バランスのとれた辛口に仕上がっています。
9 月中旬に収穫した葡萄は空気圧プレスで 6 時間かけてゆっ くりと圧搾します。
発酵は野生酵母により偶発的に始まります。アルコール発酵とマロラクティック発酵 はフードルで行います。
澱はほとんど取り除かず、同じフードルで翌年の 8 月末まで熟成させます。

                       6,380円(本体価格5,800円)






FD−010 2020 Mittelbourg Silvaner
ミッテルブルク シルヴァネール 750ml 
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:シルヴァネール
熟成:樽で約18ヶ月

シルヴァネールは「ミッテルブルク」の畑の中でも最も急斜面(斜度 40%)に植えられています。
葡萄は 1977 年に植樹したもので収量は 49hL/ha です。
9 月中旬に収穫した葡萄は空気圧プレスで 6 時間かけて ゆっくりと圧搾します。
発酵は野生酵母により偶発的に始まります。アルコール発酵とマロラクティック 発酵はフードルで行います。
澱はほとんど取り除かず、同じフードルで収穫の翌々年の 4 月初旬まで約 18 ヶ月熟成させます。
非常にピュアで生き生きとした口当たりがあり、余韻にはかすかに塩っぽさ、月桂樹 やかすかなタバコのニュアンスが感じられます。

      4,950円(本体価格4,500円)






ホーンシュタイン/Hornstein
「ホーンシュタイン」はドイツ語で角のある石、と言う意味があります。
多くの調査、研 究が行われましたが、その名前の由来についてはまだ分かっていません。
ミッテルブルク の丘の東側、標高 330m、斜度が 25〜35%の斜面に位置しており、朝日がよく当たる場 所ですが、他の場所に比べると少し冷涼です。
「ミッテルブルク」に共通した土壌を持ち、 漸新世(3,500 万年前)の石灰岩と砂岩がみられます。しかし、こちらはマールと粘土の 比率がかなり高くなっています。
粘土の比率が高いため、保水性が高く重めの土壌となっ ています。

FD−011 2021 Horange
ホランジュ 750ml 
《白(オレンジ)》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:ミュスカ、ゲヴェルツトラミネール、リースリング
オーガニック認証:ユーロリーフ
熟成:樽で8ヶ月

「ホランジュ」はオレンジを指す Orange と Hornstein(ホーンシュタイン)を合わせた名前で、ホーンシュタインの 畑からのオレンジワインと言う意味です。
ロベール ロットの生産量のわずか 2%しかない希少なオレンジワインです。
ホーンシュタインの畑のもつ力強さがうまく表現されています。葡萄はすべてホーンシュタインの畑のもの、全部同じ日に収穫します。
収穫した葡萄は除梗し、圧搾する前にすべて一緒にステンレスタンク入れて 20 日間醸しを行 います。
そうすることで洗練されていますが、しっかりとしたタンニンが抽出されます。
アルコール発酵、マロラクテ ィック発酵は野生酵母により偶発的に始まります。
熟成は樽の香りがつかないよう古い樽で 8 ヶ月行います。
フィル ターをかけずにボトリングします。

                     6,380円(本体価格5,800円)








FD−006 2020 Hornstein Riesling
ホーンシュタイン リースリング 750ml 
《白》【辛口】
国/地域等:フランス/AOC アルザス
葡萄品種:リースリング
熟成:樽で9〜10ヶ月

「ホーンシュタイン」はマールを豊富に含む石灰と砂岩の土壌、東向きで他よりも冷涼な気候を持っています。
平均樹 齢は 50 年、石灰岩とマールの土壌に深く根を伸ばしています。
収量は 47hL/ha です。「ミッテルブルク」よりもフレ ッシュで、香りに火打石の要素があります。
非常に生き生きとしたワインで、口に含むとしっかりとした酸とミネラ ルが感じられます。
余韻にもスモーキーなニュアンスが漂います。
9月中旬に収穫した葡萄は空気圧プレスで圧搾し 澱下げします。
発酵は野生酵母で偶発的に始まります。アルコール発酵とマロラクティック発酵はフードルで行います。
澱と共に翌年の 8 月末まで 9〜10 ヶ月、フードルで熟成させます。

                   4,950円(本体価格4,500円)






FC−608 2020 Cremant d´Alsace“Brut de Gres”Blanc de Blanc
クレマン ダルザス “ブリュット ド グレ” ブラン ド ブラン 750ml 
《白》【泡・辛口】
<瓶内二次発酵>
国/地域等:フランス/AOC クレマン ダルザス
葡萄品種:ピノ ブラン 90%、オーセロワ 10%
熟成:瓶で 22 ヶ月

「ブリュット ド グレ」は、三畳紀のピンク色の砂岩土壌のピノ ブランを主体に、オーセロワをブレンドして造るヴィンテー ジ入りのブラン ド ブランです。
ヴィクトールはシャンパーニュのルイ ロデレールでも研修し、醸造学やビオディナミ栽培 について理解を深めています。
葡萄の果皮由来の天然酵母を用い、全体の 3 分の 2 をステンレスタンク、3 分の 1 をフードル(樽) で発酵させています。
熟成期間は 22 ヶ月です。
ドザージュの量を少なくしており、極めて辛口に仕上げていますが、充実感のあ る、ボディがあり生き生きとしたスタイルのクレマンとなっています。
生産量は 12,533 本です。

                           3,300円(本体価格3,000円)